2nd

02 - あ、config.toml

Hugo のインストールは簡単だった。コマンドひとつで済んでしまったからだ。 Node.js のインストールや環境変数の設定に煩わされることもない。

$ sudo pacman -S hugo

「Hugoって何て読むんだろう」

ふと私はつぶやいた。

『え?ちゃんと読めてるじゃないですか』当然のことのように答えるC202SA。 「あー…」

私は頬をかく。「じゃあさ、ASUSって何て読む?」
『え?ASUSって何て読むって、何のことです?ASUSはASUSですよね?』
「えーと…そうじゃなくて、カタカナで言ってほしい」
『か、カタカナ?カタカナで、って、んん?すみません、何のことか、ちょっとわからないんですけど…』

メタな表現が入り乱れ、互いに混乱する。私は状況を整理するために話し始めた。

「つまり私たちの会話を文字に起こすと、ASUSはASUSって表記されちゃうんだけど、ああもう!ちゃんとして!!」

ワタシハ イチジテキニ カタカナ イガイヲ フウインシタ。

「カタコトノ コトバヅカイヲ ユルシテ ホシイ。タトエバ ワタシガ エイスース ノ コトヲ アスース トカ エイサス トカ ハツオンシテシマッテモ ブンショウデハ エイスース ト タダシク コピペ サレテシマウ」
『アア ソウイウコト ダッタンデスネ。ワカリマシタ』

「こういうコンピュータ関係の言葉って、ネットだとみんな当たり前のようにHugo, Hugoって書いてるけど、実際なんて発音するのかわからないんだよね…」

nginxと書いてエンジンエックスと読ませたり、Itaniumと書いてアイテニアムと読ませたり、VIAと書いてヴィアと読ませたりするコンピュータ業界では、わずかな読み間違いや、大文字小文字、半角スペースの開け方が少し間違っているだけで、スーパー詳しい人から暴言を浴びせられる。

Hugo。英語読みならHugo。フランス語読みならHugo。そしてルーマニア語読みなら…Hugo。

真剣な顔でGoogle翻訳に発音させつづける私。思わずC202SAは『くすっ』と笑ってしまった。

「笑わないでよ。こっちは真剣なんだから」
『すみません、おかしくて…。でも、プログラムなら、使ってる人たちがどう発音してるのか、動画で調べればいいんじゃないですか?』
「その人たちが正しい発音かどうかなんてわかんないじゃん」
『そうですけど、その、スーパー詳しい人、でしたっけ?ふふ。その人たちって間違ってたら絶対指摘するんですよね?でしたら動画のコメントで直されますよね』

あ、そーか。

「ちょっと待って。調べてみる」

私はHugoの公式ページで紹介されている動画を観た。

Hugo benchmark - 5,000 posts in seconds

「…ヒューゴって言ってるように聞こえる」
『はい』

「…うーん、速いな」私は思わずうなってしまった。

『そうなんですか。あのかわいいホームページとどっちが速いですか?』
「かわいいホームページって?」
『あの…あなたが好きな俳優の』
「阿部寛のホームページ?」
『そう。それです』
「えー?比べるものが違うよ。作るのにかかる時間と、見るのにかかる時間を比べるようなものだもん」
『そうなんですか…。すみません、不勉強で』
「ちょっと、やめてよ、そんな謝るものじゃないから。うー、そんなにわかりにくいかな」
『ええと…、あなたが Annin を作ってるとき、阿部寛のホームページが速いって、ずっと言ってたので、とりあえず速さを比べるときは阿部寛のホームページが基本になるんだな、って思ってました』

「あー…」

そういうことか。「ごめんなさい。合ってます。いや、間違ってます。…でも合ってます」

阿部寛のホームページと比べるのは間違いだけれど、でも間違いじゃないのだ。そんな言葉にならないむずむずした気持ちを抱きながら、私はHugoの発音を確認するため、他の解説動画も観た。

Introduction to Hugo | Hugo - Static Site Generator | Tutorial 1

「これははっきりヒューゴゥって聞き取れる」
『じゃあ、とりあえずヒューゴって言っておけば通じますかね』
「うん…たぶん」

****

Hugoの読み方がわかったところで、私はようやくBookを試すことにした。初めての人でも起動できるよう、丁寧な説明がなされている。

Creating site from scratch

hugo new site mydocs; cd mydocs
git init
git submodule add https://github.com/alex-shpak/hugo-book themes/book
cp -R themes/book/exampleSite/content .
hugo server --minify --theme book

can't reach

ChromeのURLには何も表示されなかった。『アドレスは合ってますか?』「うん。何か設定がいるのかな」

Web Server is available at http://localhost:1313/ (bind address 127.0.0.1)

「あ、サーバのアドレスを指定しないといけないのか」
『はい?』
「私はHugoをよそのサーバで起動させたから、そのアドレスを指定しないといけないみたい」

私は一旦Hugoを終了させ、改めて起動した。

hugo server --minify --theme book --bind=watashino.server.address.dayo

book

Chromeを再読み込みすると、画面に Demo と似たページが現れる。

『表示されましたよ』成功に喜ぶC202SA。
「うん。かっこいい…あれ?」

plainmenu

「メニューがおかしい」
『え?』
「アルファベット順になってる」
『…はい。そうなってますね』
「Demoだとちゃんと目次になってるのに」

officialmenu

『何か設定とかが足りないんでしょうか…』
「たぶん…」

私は説明書を読み直す。

Site Configuration

There are few configuration options you can add to your config.toml file. You can also see yaml example here.

「あ、config.toml っていう設定ファイルがいるみたい」
『設定ファイルですか』
「うん。もう君はこういう細かいことには興味ないみたいだけど」
『…すみません』

無言で考えている時間が長くなると、C202SAは退屈になる。けれどもおしゃべりしながら問題解決するのは難しいのだ。耐えてくれ、C202SA。

VuePressに config.js が必要なのと同様に、Hugoでは config.toml が求められるらしい。そのファイルは Demoページのソース (exampleSite) にあった。困ったときはexampleSite。

config.toml

それを先ほど作ったmydocsフォルダにあるconfig.tomlと置き換える。その変更はすぐに反映された。

mydocs-menu

『おー』「かっこいい」『ですね』

基本のキは乗り越えたように感じた。次はGitBookのように、目次と本文だけのすっきりしたページに変えよう。



© 2019 jamcha (jamcha.aa@gmail.com).

cc by-sa